俺が書いている小説はオリジナル作品で、いわゆるパロディ作品ではない。それでも結局は何らかの形で他作品の影響を受けている。時代や環境からの影響も免れない。
この『変格推理クラブ』も例外ではない。
岡田斗司夫さんの『あなたを天才にする スマートノート』の影響が大きい。というかなければ生まれていなかった。
岡田さんのこの本、内容をすごく簡単にまとめると、アイデアの出し方について書かれたビジネス書だ。ノートを使って『なぜ』を突き詰め思考を深めていくのだ。
それまでこの手の本にはいろいろ手を出してきたが、これが一番役に立った。
余談だが、このノート術を始めてから二日後に東日本大震災が起こった。
災害もイベントなのだ、というようなことをスマートノートに書き留めた記憶がある。
人々が大騒ぎするという意味では本質的に同じだし、マスコミは視聴率が取れれば、それが震災だろうがオリンピックだろうが関係ないのだ。
しかし、今年日本で行われる東京オリンピックはどうも震災みたいな感じがするな。と書きつつ、ずれてることに気づく。
これは変格推理クラブを紹介するための記事なのだ。
軌道を修正しよう。
震災後ということもあり、推敲していて時代背景を感じた。
確か、震災後一年か二年ぐらいして書いた作品のはずだ。登場人物のモデルになった市長は対立候補の怪文書をばらまいたり、市長選落選後市役所に不法侵入、書類を勝手に廃棄していたと噂が流れた。
他にも影響を受けた。
当時はまっていたアニメに『喰霊-零-』というのがあって、作品後半の影響をもろに受けていたりする。
「 喰霊-零- 」 10th Anniversary Blu-ray BOX
パクリ?
違います。
オマージュです。
だって、俺泣いたからね。
といってもそれは本当にパクっていたとしたら免罪符にもならないが、影響を受けたのは認める。
物語好きの人はみんな経験あると思うが、心を動かす作品にやられると、その思いをどこかにぶつけたくなったりしてしまうわけで、小説書いてたらそうなっちゃうよね、と開き直るしかない。
『喰霊-零-』は素晴らしい作品です。
アニメに参加してる声優さんたちのネットラジオもおもしろくて、それにもはまった。白石さんの進行が絶妙で、超オススメ! ずっと続いてほしかったがいつかは終わりが来る。リアルタイムで聞いてたわけではなかったのでわかってたんだけど、やっぱり寂しかった。
やばいやばい、またずれてる。
変格推理クラブに登場するサブヒロインの世間に対する想いというか感覚というか信念というか、そういうのは今も自分の中にあって、社会は相変わらずどうしようもなくて結構きつい。
それでも俺たちは生きていく。
変格推理クラブは、そんなお話です。