鬼熊俊多ミステリ研究所

鬼熊俊多のブログ。『名探偵コナツ』連載中!

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絶望の『おおきく振りかぶって』

 理想の青春を繰り広げる野球部員たち。
 でも、俺はその仲間に入れない。
 悲しい現実。
 フィクションなのに! 日頃の憂さを晴らしてくれるはずの娯楽なのに! 厳しく入部をはねつけてくるのがこの『おおきく振りかぶって』という名作野球アニメだ。
 なぜ仲間に入れないと思ったのか?
 年齢制限とか、実際にはこんな連中いねえ、これはフィクションですとかそういったメタな理由ではない。
 高校の硬式野球部、当然甲子園を目指している。
 普通に授業を受けているため、練習時間は強豪校と比べて極端に少ない。
 それを補うためにはどうすればいいか?


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「今の時期、四時頃には外明るいんだよね。朝四時半から練習よ!」
 と美人女監督はのたまった。(23歳で胸が大きい)
 どひゃーっ!(古い!!)
 無理ですって、四時半!
 朝型人間も夜型人間も午前七時前に起きるのは体によくないって科学的に証明されてること知らないんですか?
 夜型の方が朝方よりも寿命が短いのは、朝型人間の現行社会で、夜型の人間が無理やり早く起こされるストレスのせいだって知ってました? とまくし立てたくなる。
 そうなのだ。
 俺には絶対無理だ。
 しかもあいつら試合でほぼミスしないんだよ。ピッチャーもほぼ全部狙い通りのとこに球放れるし。
 あんな中に入って野球やったら、絶対お荷物扱いされるし、試合には出してもらえないし、居づらくなって自ら部を離れていくであろう自分の姿が目に浮かぶ。
 とにかく四時半から練習なんて拷問だ。
 でもねー、いい話なんですよ、これが。
 部員たちそれぞれがチームの一員として機能しているし、心理学を利用した練習方法、力押しではなく戦略重視の試合運び、美人で頭の切れる女監督、主役から脇役までなんか恥ずかしくなるぐらい初々しいキャラクターたち。


おおきく振りかぶって (1)

  タッチなどのあだち充作品、メジャーなどの才能一辺倒の野球漫画しか触れてこなかった人にはすごく新鮮に映ると思う。
 これも野球漫画なんだ。
 いや、これこそが野球漫画なんだ(俺が見たのはアニメ版だが、原作は漫画なので)。 ついでに俺が好きな野球漫画を一作上げるとしたら、チェンジアップ全三巻だ。映画一本分ぐらいの時間で読み終えられる。
 ざっくり言うと、恋愛野球漫画。すげー暑苦しいくせに、さわやか。主人公のいろいろ足りてないところが全部魅力的なんだ。
 前テレビで見たが、ハリウッドの監督だか関係者だか(不確かですみません)が日本の本屋だか古本屋だか(改めてすみません)にきて、野球漫画だけでめちゃくちゃ種類があることに驚いていた。
 でもさ、内容がさ、全部違うんだよ、当たり前だけど。すごいよな、と思う。しかもおもしろいんだ、これが。


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