鬼熊俊多ミステリ研究所

鬼熊俊多のブログ。『名探偵コナツ』連載中!

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夢の中でしかぼくたちはまだ会っていない

 夢で着想を得た、なんてことをたまに作家がインタビューで答えていたりするが、俺にとってはこの作品がまさにそうだった。
 主人公とヒロインが小学生だった時のシーンを夢に見た。
 マンションの一室で二人は出会い平和な日々を過ごしていたが、ある日何者かの襲撃によってその日常は終わりを告げる――
 20代の頃たまに寝つきが悪くなる事があった。
 体中、というか皮膚がイガイガして落ち着かないというか、とにかく眠れなかった。
 眠れたとしても眠りが浅い。
 なぜだろう? 
 その理由を探った結果、答えが出た。
 そういった状態になる1年以上前からカフェイン断ちをしていたのだが、またコーヒーなどを飲み始めるようになっていたのだ。


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 つまりカフェイン摂取が原因だった。
 それに気づいてからは午後3時以降にコーヒーなどカフェインの入ったものを取らないようにした。
 2年ほど前に遺伝子検査をしたが俺はカフェインの代謝が悪く、なおかつ過剰に摂取すると不安を覚えやすくなるそうだ。
 当たってる。
 代謝云々はともかく、不安感というのが落ち着かない気分になるということなら、まさに当たっていた。
 と、まあ、カフェインが原因だと気づく前、眠りが浅い時があって、その時に見たのがこの作品の冒頭に出てくるシーンだったというわけだ。
 すぐに起きてノートに走り書きをした。
 傑作の予感。
 読んだ人はどんな感想を持ったのか?
 それは俺には知る由もないことだ。
 まだ Amazon にレビューひとつも上がっていないので。


夢の中でしかぼくたちはまだ会っていない

 

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